1.泌尿器科とは。 |
2.腎臓の病気って、どんなのがあるの? |
3.腎臓の機能が心配。 |
4.尿管て、なに? |
5.膀胱にも腫瘍はできるの? |
6.尿路結石って何ですか? |
7.もし、血尿が出たら。 |
8.心配事があるんだけど... |
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腎炎
腎腫瘍、特に腎癌
腎嚢胞
腎盂炎
腎盂腫瘍
腎結石
などなど上げられます。
腎炎とは、腎臓の細胞レベルでの炎症で、糸球体腎炎とかIgA腎症とか原因や状態によっていろいろな種類が有ります。
血尿、蛋白尿が出て、進行すると腎機能が低下してしまうことがある病気です。
良性の腫瘍は珍しく、腎血管筋脂肪腫がその代表ですが、画像診断などで悪性のものとは割合に鑑別可能です。
小さなものは放置していても良いのですが、大きくなるとそれなりの症状が出てきますし、
字のごとく血管成分が多いので突然大出血を起こすことが有ります。
ですから、手術による摘出が必要になることも有ります。
それに比べ腎癌は世界的に増加傾向がある病気です。
むかしの教科書には腎癌の症状として、
1.血尿
2.腫瘤蝕知
3.疼痛
と書かれていたのですが、これら3微を持ったものは1割にも満たないと思います。
診断として腹部超音波検査がとても有用で、人間ドックなどで見つかってくる患者さんも多いです。
治療は基本的に抗癌剤や放射線が効かないため手術による摘出が第一選択になります。
詳しく知りたい方は、看護学生の泌尿器疾患のページを参考にしてください。
腎嚢胞は腎臓に水の溜まった袋(嚢胞)ができてしまう病気ですが、あまり珍しいものでは有りません。
小さいものは全く気のすることはなく、放置していてもかまいません。
しかし、大きくなるものでは1000ccぐらい水が溜まった大きな袋になるころがあり、こんな時は治療が必要です。
あと、それほど大きくないのにできるところが悪いと腎臓の中で尿の流れを邪魔することがあり、これも治療対象です。
治療はこの嚢胞に針を刺して中の水を抜いて、代わりに嚢胞の壁を癒着させる薬を入れます。
腎盂炎は泌尿器科の中では結構有名な病気です。
腎盂とは腎臓の中心で、腎臓の外側で作られた尿を集めて、尿管までの架け橋をするところです。
この、腎盂に感染を生じたのが腎盂炎で、片側の背部痛、発熱(かなり高熱が出ます。)があります。
ところで、単純の膀胱炎では発熱は生じません。
大抵の腎盂炎は抗生物質の点滴をすれば数日で改善しますが、なにか原因が有るとこの腎盂炎を生じ易くなります。
もし、腎盂炎を繰り返すようでしたら、泌尿器科で、検査してもらいましょう。
一般的には腎機能の評価をする、というのはどの程度老廃物を排出できるかが指標になるんだけど、
正確なデータを取るためには採血だけじゃなくて一日の尿を貯める(畜尿)する必要があるんだ。
ただ正常な生活を送れるかどうか程度のデータだったら採血だけで判断することができます。
採血の項目でCr(クレアチニン)が一番重要で正常値は1.2以下くらい。腎機能が悪くなると、
数字がたかくなり、2を超えると要注意。3を超えるとやばい。5を超えると透析の準備が必要です。
検査するのはどこの病院でも採血してもらえると思います。
ところでどんな人が腎機能に気を付けなければならないかとなると難しいんだけど、
両親に腎機能が悪い人がいるときは一度相談してみるのもいいんじゃないかな。
あと、尿蛋白がでる、血尿が出る、なんてときも相談するようにしてください。
尿管にも腫瘍は発生します。(尿管腫瘍)尿管腫瘍は腎盂腫瘍や膀胱腫瘍の親戚で、移行上皮癌と呼ばれます。
尿管腫瘍は診断が難しく、いろんな検査が必要です。また、治療もなかなか大掛かりな手術になります。
尿管自体の炎症は少なく、問題になるのは尿路結核ぐらいかな。結核なんて今は無いんじゃないの?
と思われるかもしれませんが、他の感染症が減少傾向にあるのに結核はあまり、減少していません。
また、諸外国ではあのAIDSのおかげで、増加傾向に有ります。
症状は血尿(肉眼的および顕微鏡的)や頻尿、排尿違和感などが有ります。
注意しなければならないのは膀胱炎の症状に似ているということです。
膀胱炎だ、といわれて、薬を飲みつづけても良くならないんで、泌尿器科に受診して、
膀胱に腫瘍が有った、なんてことも有ります。
ところで、膀胱腫瘍と書きましたが、膀胱の腫瘍はほとんどが悪性で、良性の物は珍しいです。
治療はその進行度によってかなり違いますが、大抵は内視鏡で手術が可能です。
あと、膀胱腫瘍はその半数以上が再発します。
うちの現教授の専門の一つが尿路結石で、その先生の作ったパンフレットがよく出来ています。
ここにパンフレットを掲示しましたので、ぜひ、参考にして下さい。
ところで血尿は尿の流れ道のどこかに異常がある場合に出てくるもので、
腎、尿管、膀胱の、それぞれ炎症、腫瘍、結石などで見られます。
頻度的に一番多いのは膀胱炎ですが、これはほとんどが女性です。
女性は尿道が短いので膀胱炎になりやすいんですね。
詳しくは膀胱炎になっちゃった。を見てください。
2番目に多いのは結石かな。
尿管結石て言葉は誰でも一度くらいは聞いたことがあると思いますはが、結石の大半は腎臓で出来て、
それが何らかの拍子に尿管に落ちてくると痛みなんかが出てきちゃうんですね。
大抵は自然に排石しちゃうんだけど。
これ以外で血尿の出るものの代表に膀胱の腫瘍があります。
膀胱に出来る腫瘍はほとんどが悪性。つまり膀胱癌なんですね。
でも、「尿が赤い!!!」という自覚症状が出やすいので手後れになることは少ないんです。
(心配なのは膀胱炎だから大丈夫と安心してちゃんと検査しないで放置すること)
あとは腎炎、腎癌などでも血尿が見られます。
結論から言うと、血尿がでたら、ちゃんとした泌尿器科に受診すること、です。
質問が有ればE-mailで相談を受けますが、 その前に質問コーナーも見て下さい。